欅の木3余白削除70 会員の声②(2020年2月) - 欅友会
FC2ブログ

欅友会

会員の声

◎会員の声②


「さといも さん」
                池田 茂雄(いけだ しげお)
2020年2月会報さといも2

その黒々した土をみると、手の行き届いた畑で育ったのだと思う。水を張ったボールに浸し、しばらく待って、タワシで洗う。細い毛を全身にまとった姿が現れる。

研いだ包丁で皮を切り落としていくと白い肌を見せ、中学の教科書にあるような多面体が出来上がる。ウーン、なかなかいい形になった。塩もみをしながら、たっぷりの水がふつふつと沸とうするのを待つ。そこに、白い<コロコロ>したものを放り込む。と、なべのなかで転がりながらそれらの角は滑らかに、そして肌はいっそう白く、やわかになっていく。手品を見ているようだ。そのさまは、楽しく、感動すら覚える。

話はとんで絵について。西洋画は油で顔料をキャンバスに塗りこむ技法であり、一方日本画は、膠と水で溶いた顔料を和紙に塗る。日本画のなかでも黒田清輝の「美人画」を見たりすると、実によくその技法が生かされていると感じる。透明感のある、あたたかみのある柔らかい肌。<コロコロ>さんをゆでているときと、同じ感覚がわいてくる。
                         2020年2月会報さといも煮

はい、下ゆでがすみました。後はかんたん、いい鰹だし(これ、大切)に砂糖にみりん、そして色よく出すための薄口しょうゆ。20分ほど煮て、さまし、味を含ませます。しばらくすると<さといもの含め煮>の出来上がり・・・。いえいえ、違います。盛り付けを考えましょう。お皿は、やはり白、底に丸みがあり、できれば金の縁があったものがいいでしょう。<コロコロ>さんを横向き縦向きに組合せ、楽しい感じにしましょう。はい出来ました、どうぞ召し上がって下さい・・・。見かけからは想像できない、上品な柔らかさ、微かに海を感ずる出汁、心地よさがからだに広がり、小料理屋で食べるひとしなのように感がしませんか。

トマト、キャベツ、ダイコン・・・八百屋やスーパーに、季節に関係なく一年中並んでいる野菜/根菜類。公園の木々が葉を落とすころ、サトイモが店頭に並びます。<これから冬、正月に向かっていきますよ>と告げているよう。千葉県、茨城県、地元東京の畑から送られてくるようです。一盛り(パック)約500gで300円位が相場ですか。自分は東久留米の農家に買いに行きます。

そこで数年前のあるとき、サトイモの近くに、大きいブロッコリー大の土の塊、そしてビワくらいの小さいものが並んでいた。<このデカイのは何ですか?>、<アア、親芋だよ。小さいのは孫イモね>と。<エッーツ、どういうこと?>。サツマイモやジャガイモのように地下茎(根?)に一個、一個ついて採れるのと違うの? 腰の曲がったお婆さんが長々と話してくれた。要は、親から上に子ができ、子の上に孫ができるらしい、土の中でどんなふうになっているのか想像できない。
2020年2月会報さといもの根

しかし、絵を見ると一目でわかる。デカイ親芋にデキモノができ(子)、それが大きくなると、そこにデキモノ(孫)ができるという次第。じゃあ、親芋の元は何? 答:普段食べているサトイモを土に埋めて貯蔵する。それが翌年の種イモになるらしい。
付けたし:<八つ頭>もサトイモです。親芋がデカくなったもので子イモは小さい。あたまが八つとは限らない。ヌメリが少なくあっさりした味わい。末広がりの八から縁起物としておせち料理に使われる。(それにしても、この異形は?)
メニュー
アクセスカウンター
リンク