欅の木3余白削除70 12月会報(2019年) - 欅友会
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12月会報(2019年)

                              2019年12月会報シクラメン2

           
      
12月会報(2019年)    
         





                                                                                 「お願いとご報告」                      
   


①会費納付のお願い                         


○2020年度会員の会費納付期限は今月25日(水)です。未納付の方はお急ぎください。納付済みかどうか確認なさりたい方は、担当者 山岸 信雄までお問合せください。
なお、期限を過ぎてからの会費納付はお受けできませんのでご注意ください。

○専用払込取扱票を紛失された方は、郵便局の払込取扱票をご利用のうえ、下の口座にお払い込みください。
◆口座記号…   ◆口座番号…   ◆加入者名…欅友会
会費…メール会員の方:2,500円/郵送会員の方:3,000円
※通信欄に ①住所・名前・電話番号、②「継続」あるいは「新規」の別、③「性別・年齢」、④会報
のメール配信をご希望の方は、メールアドレスをご記入ください。

○新たに入会を希望される方は、12月15日(日)までに下記の受付担当者まで電話でお知らせください。新会員専用の払込取扱票をお送りしますので、その用紙で申込受付期限の12月25日(水)までに納付をお願いします。
◆受付担当者:中村 俊雄  山岸 信雄:
 




②2019年度学習会アンケ-トについてのご報告

             2019年12月会報アンケート1

今年も学習会アンケ-トは平均で100通近い回答を頂きました。アンケ-トは回収後速やかにデ―タ化し、出席者・年代別・性別・評価別に分析し、翌月の役員会で検討し、即対応すべきもの、中長期的な課題に分け、次回以降の学習会運営の参考にさせていただいています。

来年度もアンケ-ト回収にご協力頂くようお願いいたします。なお、お陰様で学習会の出席率は2017年50.1%、2018年52.9%、2019年53.9%、毎年わずかながら増えてきています。

1/12青木亮先生 「理想の都市内公共交通とは?フランスの都市交通政策から考える」
出席者221名、アンケート提出111件

●「フランスと日本の公共交通に対する考え方の違いが良く分かった。あまり聞いたことのない分野の話で面白かった。アカデミックな講義はとても新鮮であり、これからもドンドン企画していただきたい」等の好評の意見を多数の方からいただきました。
●「日本の都市交通の問題点にも言及して欲しかった。なぜ、フランスの都市交通政策を取り上げられたのかよく分からない。年初のテ―マとしては如何なものか」等の辛口のご意見もいただきました。

2/16井上達夫先生「立憲民主主義と安全保障―9条論議の欺瞞を断つ」
出席276名、アンケート提出109件

●「最高に素晴らしい講義であった。問題点が分かり易く説明され、安全保障の問題の矛盾点が浮き彫りにされ、よく理解できた。学習会に相応しい内容であった。レジメもまとまっていて、非常に分かり易かった」等の好評な意見が多く寄せられました。
●「哲学的な説明は難しく、よく理解できなかった。多少早口で聞きにくいところがあった。講義中の入場はやめてもらいたい」等の意見もありました。

3/9赤坂憲雄先生「国木田独歩の『武蔵野』を読む」
出席259名、アンケ-ト提出113件

●「武蔵野の起源、『武蔵野学』等の話は面白く、興味深かった。優しい語り口で、昔話を聞いているような気持ちになった。切り口が新鮮であった」等の好評な意見が多数寄せられました。
●「先生の思い出話が多く、国木田独歩の話があまりなかった。もう少し視覚的に話していただいた方が分かり易かったのでは」等の意見も出ました。


3/16齊藤誠先生 「日本経済の論点:金融・財政政策を基軸として」
出席250名、アンケ-ト提出90件

●「豊富な知識とデ―タを駆使して話をしていただいた。難しい課題を分かり易く説明していただいた。印象深く、示唆に富む内容だった」等の好評の意見もいただきました。
●「プリント・グラフの文字が小さく読みにくい。多岐にわたる話であったが、もう少しポイントを絞って講演された方がよかった」等の意見もありました。

4/6山田誠二先生「人口知能AIの現状、社会への影響、そしてどう付き合うか」
出席261名、アンケ-ト提出107件

●「難しい話題を分かり易く説明され、有意義な講義だった。AIの長所・短所がよく分かった。聴いていて楽しかった」等の好評な意見が多くありました。
●「スライド重視・優先でもっと説明をして欲しかった。総花的だった。テ―マを絞った方が面白かった」等の意見も出ました。

4/13川島真先生「習近平の目指す中国とは」
出席268名、アンケ-ト提出129件

●「興味深い講義で勉強になった。経済、政治問題の視点だけでなく、歴史的な観点にも触れられ、話に厚み・深みがあった」等の好評な意見が圧倒的でした。
●「質問の時間がもう少し欲しかった」との意見がありました。

5/25米山高生先生「画像で読み解く保険の歴史」
出席197名、アンケ-ト提出79件

●「保険の知識がなかったので勉強になった。戦前から戦後にかけての保険会社の再建策が理解できた。生命保険の歴史が理解できた」等の好評な意見が多く寄せられました。
●「質疑応答の時間が短い。スクリーンの字が小さくて読めない」との意見も提出されました。

6/8尾崎寛直先生「福祉コミュニティと災害―要援護者を地域で支えるしくみ」
出席164名、アンケ-ト提出75件

●「ボランティアの持つ意味が広範で多岐にわたり、社会・人の考え方・生き方を変えていく可能性を実例で説明され、目が開かれた。感動した。デ―タを揃えてのお話はよく理解できた」等の好評な意見が殆どだった。
●「尾崎先生の資料は懇切丁寧だ」等の意見もありました。

5/25長岡貞男先生「イノベーションシステムと生産性」
出席194名、アンケ―ト提出83件

●「興味深い話で面白かった。第4次産業革命の話は勉強になった。イノベーションの意味がよく分かった」等の評価された意見もいただきました。
●「難しかった。式の説明が多く理解が追い着かなかった。レジメと話の内容が一致していない」等の辛口の意見を多くいただきました。

7/20菊地史彦先生「映画を読む会『流れる』1956年東宝」
174名、アンケ-ト提出72件

●「映画も先生の解説も素晴らしかった。往年の名優たちの演技を楽しんだ。味のある映画だった。楽しいひとときでした」等の好評な意見が圧倒的で不評な意見は皆無でした。

その他
上記以外に今後の演題として、憲法の話を別の先生からも聞きたい、ゲノム編集について、異常気象の話など多数いただきました。今後の参考にさせていただきます。

お願い
皆様から頂戴していますアンケ-トは学習会の運営に役立っていますので、今後もご協力を願いします。              (中村 俊雄)






◎会員の声①




「卒寿を迎えるにあたり思うこと」
                          江原 政(まさ)智(とし)

来春は私も卒寿を迎えることになります。敬老の日の新聞に全国の満100歳超の方が7万人に達したとの記事に接して、いまの世の中90歳は当たり前で100歳も珍しくない時代が、到来しているのだと思いました。確かに長寿社会の実現は喜ばしいことと思いますが、これからの将来を展望すると、それで日本は幸せな社会を迎えたと言えるのでしょうか? いささか疑問が残ります。
                5月会報高齢化社会1

これからは受け売りですが、今から半世紀以上前の1960年、科学技術庁が医療、宇宙、気象、地震、交通、住環境、原子力等、さまざまな分野の頭脳を集めて技術の発展により40年後の日本の社会がどう変化するかを、議論をした記録が取りまとめられ、その中に、生活が便利になり医学の発達で寿命が長くなると、はたして何が問題となるか?という予測で、なんとそれは「退屈」だというのである。

このような状況になることは、すでに半世紀以上前の、日本で予想されていた事は極めて興味深い。この「退屈」という現象が意味することを考えてみると、おそらくは「自由に使える時間」があるからと言って、それが必ずしも「豊かな時間」になるわけでないと言っている。即ち自立して元気でいられる期間「健康寿命」と共に「命の質」をいかにして豊かなものにできるかが、問題だと言っているのではないでしょうか。

私は今のところ10年程前に受けた心臓のバイパス手術のフォローで薬をいただく程度で、他に余り医療や介護のお世話にならずに自立した生活をしています。ただ、身の回りを考えて見ると70歳を過ぎる頃より、まずゴルフの仲間が少なくなり、コンペが成立せず機会が減った。それに昔の仲間との会合や飲み会も減るとともに、参加者が少なくなり寂しくなった。また葬式も家族葬とかで済ますケースが多くなり、言ってみれば「行く先」が無くなってきているのが昨今です。それに高齢者はどこでもあまり歓迎されない、何かあると困ると思われているからでしょう。
無題欅画像

そんな中で欅友会は数少ない歓迎されている「行き先」で、20数年来のお仲間も多く、お元気な姿をお見掛けすると私も元気をいただいた気分がします。残された人生はそんなに長くないと考えていますが、これからも若い人に極力迷惑をかけないよう、自分のからだは自分で手入れをするつもりで、毎日早朝の散歩に、公園でのラジオ体操と鉄棒のぶら下がり、それに腰痛の克服のため腹筋台で40回を日課に汗を流しています。そのお陰か東経大への坂道をあまり苦にならずに通えそうです。
                  2019年12月会報ラジオ体操12019年12月会報鉄棒1






◎会員の声②



「歌舞伎の中の“おんなの「粋」”」
                                  若杉 広

「チョン」「チョン」と拆(拍子木)が入ると、イヤホンガイド(同時解説)が耳元で「お待たせしました・・・」と物語の解説が始まる。徐々に速くなる拆のリズムに乗って、ゆっくりと定式幕が引かれていく。同時に私の心は、その時代背景への世界へと入っていく。
           2019年12月会報歌舞伎座1

私が歌舞伎を見始めて、三十数年になります。そしてここ二十年は、歌舞伎座で ほぼ毎月1回鑑賞しており、その時が唯一現実から解放される瞬間であり、幸せな充足感を味わえる瞬間でもあります。

当然、このように長い間観てくると同じ演目を複数回観ることになりますが、観る側の私も演ずる役者さんも、お互い年輪を重ね、置かれている立場や環境や体調も変わっているので、受け方や感じ方が全く違い、その都度新鮮で面白く感動するものです。
特に以前は、早替わり、宙吊りなどのケレン味のあるお芝居に感銘を受けましたが、最近は、じっくりと時代物や上方和事に興味を持つようになりました。とりわけ重要な役割を果たす女の人物像に心を奪われています。

今、世界は女性を中心に回り始めていますが、日本の場合、政治や企業を動かす力となると依然として男性社会であり、才能を開花させるための女性の活躍の場は限られています。しかし、江戸幕府誕生以来400年の歴史を刻んできた庶民文化の代表である歌舞伎の中では、ずっと女たちが支え、引っ張ってきたことがはっきりとわかります。描き出される女主人公たちは、男に比べるとずっと逞しい。男尊女卑のイメージとは程遠い、どこか切ないまでに覚悟をもって生きる女たちが活躍します。彼女たちは男を励まし、助け、庇い(かば)、命をも犠牲にするのです。それは、日本人が何を大切にしてきたか、日本人がどのような生き方をしてきたのかを、女主人公の「物語」を通して、忘れていた日本人に出会うことができるのです。

“覚悟をもって生きる女たち”の一つの演目として、最近では、今年4月に歌舞伎座で公演された「 新版歌(しんぱんうた)祭文(ざいもん) 」があります。この芝居は近松半二の浄瑠璃に書かれたもので、「野崎村」の場が特に有名で、久松の許嫁者お光が、お染のために恋をあきらめる悲劇である。簡単に「筋書」より抜粋して、見どころを解説したいと思います。



2019年12月会報歌舞伎人間関係図

久松の実父は、和泉の石津家の家臣相良丈太夫という武士だったが、家が潰れ、乳母が久作の妹だったことから、久松はこの家に引き取って育てられた。成長した久松は、大阪の質屋油屋に奉公に出ますが、奉公先の娘 お染と深い仲になっています。年の暮れ、久松は商い先から金を受け取った後、座摩社でお染と忍び逢いますが、手代小助の企みに引っ掛かってしまい、金を騙し取られます。店の金を着服したという濡れ衣を着せられた久松は、小助に伴われて久作の家に戻ります。久作は小助に金を叩きつけて追い返すと、これを機にかねてから久松を慕っていた娘のお光との祝言を挙げようとしますが、そこへお染が久松を訪ねてきたことから、お光は強く嫉妬します。

お光は母の連れ子で、久作とは義理の親子関係である。久作は、これまでの経緯を説明し、何としても久松とお光を夫婦にする約束を叶えてやりたいと懇願する。それを聞いて久松とお染は、泣きながら別れる決意を伝え、久作は大いに喜ぶが、奥で二人の様子をうかがっていたお光は、二人は心中する覚悟である、ということを見逃さなかった。二人の命を助けるために自分が身を引き、尼となって久松への思いを断ち切るのでした。 

幕切れは、迎えに来たお染の母と、久松は両花道を使って引っ込み、見送ったお光は、これまで凛として凄まじさを見せていたが、ついに悲しみに堪えきれず久作のもとへ泣き崩れるのであった。  

2019年12月会報定式幕1

この幕切れに私の目は涙に溢れ、ついにこぼれ落ちてしまった。場内はすでに明るくなり、幕間となって観客は何事も無かったように平然と私の傍を通り過ぎていく。周りを見ても然り。「えっ、何で、私だけ・・・・」恥ずかしさから、涙をみせないようにと俯き、しばらく席を立たないで、涙が乾くのをひたすら待つのである。このように幕切れで泣かされるのが一番つらく、これまでも何回あったことか。

このように“覚悟をもって生きる女たち”が活躍する物語は、他にも人形浄瑠璃“心中天網島”を歌舞伎化した「河庄」や「時雨の炬燵」の小春・治兵衛、「曽根崎心中」のお初・徳兵衛、「仮名手本忠臣蔵」のお軽・勘平など、男に尽くし、励まし、助け、命をも犠牲にする女の「物語」は数多くあります。

東京では「粋」と書いて“いき”と読みますが、上方では“すい”と読む、ということをある本で読んだことがあります。粋(いき)は、自分のための行為だが、粋(すい)は、人のために尽くす行為だ、という。確かに上方では心中物、江戸では白波物が人気を集めることから納得がいきます。「歌祭文」の“お光”などは、まさしく「粋(すい)」の女性像である。自分の願いを叶えたら、久松とお染は心中し、久作を悲しみのどん底に突き落とすことになる。そんな身勝手は自分の恥である、と自分を犠牲にし、覚悟して前向きな人生を選択したお光がそこにいるのです。
                            2019年12月会報女形3

そして、この“おんなの「粋」(すい)”を演ずる女形こそ、歌舞伎の華といえるでしょう。舞台上の女形は、女以上に女に見える。役者を目指す者はみな、まず女形から始めるといわれます。このように歌舞伎の本質は、女形から見えてくるのです。








2019年8月会報原稿22019年8月会報原稿模様1






特集「わたしの好きな町・思い出の地」
「わたしが感動した映画」「わたしの好きな思い出の曲」(最終回)






「憶い出のステージ」           彌吉 久

福岡市東中洲の歓楽街、周辺は疎開作業中で雑然、残された「大博劇場」。娯楽にも飢えていて、兎に角入る。
2019年12月会報大博劇場1

9歳くらいの幼女が小さい花束を抱き、長い花道をチョコチョコと舞台中央へ。「こうして大きくなりました」「欲しがりません勝つまでは」と2曲。可憐な姿と歌声、“中村メイコ”の名前が心に残った。後年の「七色の声」のマルチタレントである。次は“服部富子”。服部良一氏の妹さんと紹介された。匂いたつような容姿と歌声にウットリ。そして“暁テル子”、コミカルなメイクと仕草で「ミネソタの卵売り」を歌い、喝さいを浴びていた。
                          2019年12月会報ステージ1

S19年初期の旧制中学5年、農村動員から工場動員へと駆り出されていたある日曜日、空腹のまま、初めて観たステージでした。あれから幾星霜、TVの出現、彼女等の活躍を画面でたまに観る時、苦しかった当時の日々がホロ苦くも懐かしく憶い出されるのでした。



『私が感動した映画「生きる」』      栗原 文男

「生きる」は黒澤明監督、主演志村 喬で1950年の作品である。主人公(志村)は役所の市民課の課長。胃がんのため余命6か月との診断を受け、残された時間をどう生きるかの苦悩が始まる。最後に、何かをつくることが自分の使命だと決意。映画の冒頭で、住民たちが公園を作ってほしいと陳情に来ていて、その件が保留されていたことを思い出し、課長はその実現のため行動を開始する。ここまでが前半。
2019年12月会報映画1

後半はすでに主人公は亡くなっており、通夜の席で課長の部下たちが公園づくりに命をかけていた課長をいろいろ思い出し、映画の観客はそれをビデオテープで見るようにして課長の残された人生を追う。
他者の喜びをわが喜びとする尊さが、生きることの一つの意味であるとの作者の濃厚なメッセージが伝わる。特徴として映画の後半のほとんどが通夜の場面であることと、個性あふれた俳優たちのすばらしい演技。
                           2019年12月会報生きる1

「生きる」は映画ファンなら必見です。


「思い出の地」               小川 紘満

吉村昭の歴史小説『桜田門外ノ変』の最初のページに次の記述があります。「...矢田部藤七郎と(略)大嶺荘蔵が東海道筋で捕われ、水戸城下に護送されてくる...(略)やがて、高台になっている水戸街道の吉田村に、護送する者たちの姿があらわれた」。
2019年12月会報桜田門外ノ変

吉田村とは現在の水戸市元吉田町。昭和30年までは東茨城郡吉田村という街道沿いのひなびた村落でした。水戸の旧市内まで一里ほど、今でも一里塚跡が残っています。また町内には6世紀末以降に造られた吉田古墳があります。墳丘の規模は小さくても石室内には武具の線刻画が残されており、装飾古墳としての学術的価値が高いと判断されて、大正11年には国史跡となっています。
                      2019年12月会報吉田古墳1

私は幼いときから昭和43年まで約22年間を同地で過ごしましたが、昭和30年ごろは国史跡といっても管理が緩く、小学生のときに社会見学で狭い石室内を見学したことをよく覚えています。もちろん現在では簡単に石室内に立ち入ることはできません。




「大町市木崎湖」                増田 保武

長野県大町市は北アルプス登山の玄関口である。大糸線で大町から少し北に行くと、木崎・中綱・青木の信濃三湖が静かに佇んでいる。高校2年の夏、大学受験の為、友人に誘われて木崎湖の民宿・夏期学生村を訪れた。数軒の大きな民宿農家に関西方面を含めて国立大学を狙う優秀な学生たちが多く参加していた。
2019年12月会報木崎湖1

僅か2週間の滞在であったが、学生たちとの交流、木崎湖の花火、夜中に無数に舞う蛍、そして何よりも民宿の家族の暖かさなど、信州の良さを知るには十分な経験であった。以降、大学4年間を通じ、何度となくその民宿を訪ね、そこを起点に安曇野から見る北アルプスの山々や、夏の八方尾根、栂池高原の素晴らしさなど、信州の良さをさらに知ることとなった。
               2019年12月会報安曇野3

受験という厳しい環境下で味わった北アルプスの自然の美しさ、人情味に溢れた民宿の暖かさは青春の思い出そのものである。数年前、立山へ向かうツアーバス内から、何十年ぶりにその民宿がまだ残っているのを見ることができた。思い出いっぱいの土地であるが、民宿の家族のみなさんは今、どう過ごしているのだろうか。



「私の好きな思い出の曲」         鶴野 哲夫

歌のジャンルには文部省選定唱歌、民謡、演歌ほか色々分類されるが、敢えて挙げれば「ラバウル小唄」。敗戦後流行り「南洋航路」の替え歌と聞いている。うたごえ合唱の会でリクエストしたところ軍歌はダメと断られた。歌詞に軍歌的なところはないと思っているが?
       2019年12月会報合唱団1

終戦時、私は旧制中学2年で軍事教練と軍歌練習、勤労奉仕に明け暮れた。当時の戦時歌謡は今でも殆ど歌えるし当時の情景が目に浮かぶ。同年代の旧友との会合での話題は持病と薬は必ず出るが、一杯の後のカラオケでは演歌、懐メロが主である。仲間と軍歌もよく歌うが、締めは「同期の桜」。近年声帯が痩せ声を出さないと益々出なくなりますよと医師に言われた。
                       2019年12月会報軍歌2

軍歌は歌いやすく数曲発声練習のつもりで歌うと声のカスレが取れてくる。近年の歌は私には馴染めず難しく歌えないが、「花は咲く」は合唱で歌っているうちに何とか歌えるようになった。妻の故郷釜石の大津波震災復興を願いつつ歌っている。



「私の好きな町、思い出の地」        名取 瑞穂
2019年12月会報飯塚市

私の故郷は6歳から20歳まで過ごした福岡県飯塚市。父の転勤で長崎生まれ、樺太から引き揚げ、翌年小学校入学で終戦。飯塚は忘れられない思い出の地、昨年11月同窓会出席のため10泊で帰郷した。かつて石炭産業が盛んで賑やかだった町の中心は、シャッター街化していた。友人は故郷のことを聞かれると、富士山の様な小さい山(ボタ山)がたくさんある町と言っていた。

飯塚で伊藤伝左衛門と松元家と中野国太郎の三人で最初に炭鉱を始めたと聞いている。国太郎は私の祖父で56歳で死去。伝右衛門はのちに柳原白蓮と結婚。旧伊藤邸で『愛を貫いた三人のアキコ』展を観る。柳原燁子(白蓮)、与謝野晶子、江口章子の三者三様の人生模様展を見学。
                      2019年12月会報飯塚市伊藤邸

旧伊藤邸は以前父や兄や義兄が勤めていた日鉄鉱業の社宅である。親類は二年住み、次に住む姉は広すぎて掃除も大変で冬は寒いと止め、義兄は倶楽部にし、父の法事もここで行った。現在は飯塚市に渡って、300円で見学できる。町の中心から北に旧伊藤邸、南にりっぱな麻生太郎副総理邸のある町である。





2020年(令和2年)学習会スケジュール
2019年12月会報スケジュール


★スケジュールは事情により変更、中止する場合があります。予めご了承ください。
○学習場所 東京経済大学の教室                                
○各学習日とも土曜日 13:30~15:30 (受付開始は12:30より)
○下記の学習会は映画上映のため終了時間が1時間遅くなります。
★ 5月9日(映画を読む会)  13:30~16:30 



(編集後記)
10月号から3回にわたり掲載した特集は今回が最終回。溢れる想いを400字に託して投稿してくださった方々、それを楽しんでくださった読者の方々にお礼申し上げます。今、欅友会は来年度会員募集中で、私は入金状況を前に、継続してくださった方のお顔を思い浮かべながらパソコンに向かう日々です。寒さも本格的になってきました。お正月を前に風邪など召されませぬよう、暖かくしてお過ごしください。(編集長 大崎尚子)

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