欅の木3余白削除70 野外学習会(2018年) - 欅友会
FC2ブログ

欅友会

野外学習会

◎岡谷、諏訪を訪問……野外学習会
                                         
                                 山岸 信雄
 

10月23日(火)、会員とその家族・友人93名を乗せた2台のバスは、午前7時11分、国分寺駅南口を出発し、秋の中央高速を西進して岡谷・諏訪を目指した。1号車は赤と青、2号車は黄と緑の合計4グループに分かれての学習会だ。途中の諏訪湖サービスエリアでは、それまでの曇天がすっかり晴れ上がり、豊かな水を湛える諏訪湖の穏やかな輝きに心を踊らされた。
2018年11月会報野外学習会(蚕糸博物館2)
 
最初の訪問先は岡谷蚕糸博物館。昭和39年に開館し、現在は株式会社宮坂製糸所を併設している。世界遺産で国宝の富岡製糸場に明治5年に導入され、国内で唯一現存しているフランス式繰糸機やこの地域で開発された諏訪式繰糸機、それをオートメーション化した自動繰糸機などが展示されており、小規模な繰糸機による作業から次第に大きな繰糸工場での生産へと変貌し、我が国が世界一の生糸生産国に発展していった歴史を振り返った。
                        2018年11月会報野外学習会(蚕糸博物館3)

宮坂製糸所では、諏訪式繰糸機や上州式繰糸機による伝統的な方法での生糸生産の現場やマルチ繰糸機が世界一細い生糸を作り出す模様を見学することができた。製糸工場と言うと、長時間労働、低賃金、劣悪な食事……等々、「あゝ野麦峠」や「女工哀史」を想起していたが、女工は読み・書き・そろばんや裁縫などの教育を受けることができ、成績に応じて賃金を受け取り、「百円あれば家が建つ」と言われた当時、熟練者の中には年間百円以上を稼ぐ「百円工女」もいたという学芸員の説明に認識を新たにした。女工の苦悩は技量の未熟さを嘆くものが主で、野麦峠に立って郷里の飛騨を見下ろした女工は、錦を飾る想いだったのだろう。
 
次の諏訪大社は、上社が本宮と前宮、下社が春宮と秋宮の二社四宮からなり、我々は下社の8月から1月まで御霊代が鎮座している秋宮に参拝した。紅葉で色付き出した巨樹が鬱蒼とする森の中、四隅に建てられた御柱が囲む社殿は荘厳で、永い歴史を感じさせる。特段に太いしめ縄が重厚な雰囲気を醸し出す。諏訪明神は現在では、生命の根源・生活の源を守る神として崇められている。会員の皆さまに御利益がありますように!
 
昼食は、おぎのや諏訪店で「峠の釜めし」。益子焼の土釜に鶏肉、筍水煮、牛蒡、椎茸、栗甘露煮、杏甘煮、うずらの卵、紅生姜、グリンピースなど山の幸が詰まった釜めし。諏訪店は製造工場に隣接しており、できたてのほかほか状態で完食した一同大いに満足。
2018年11月会報峠の釜めし
 
午後は、諏訪湖畔の北澤美術館。諏訪市出身でバルブ制作会社キッツの創業者、故北澤利男が設立した美術館だ。フランスの19世紀末のアール・ヌーヴォーを代表するガラス工芸家エミール・ガレの「ひとよ茸ランプ」をはじめ、ドーム兄弟の繊細で可憐な味わいのあるガラス製品やアール・デコの巨匠ルネ・ラリックの透明なガラスの質感を生かした作品等千点を所蔵している。このうち、キク、スイレン、アヤメ、フジなど日本の花をテーマとする作品百点余が「-ガレ、ドーム、ラリックに咲く日本の花―」として特別展示されており、常設の「ひとよ茸ランプ」に加えて、華麗な花を咲かせたガラス芸術を存分に楽しむことができた。また、2階には東山魁夷らの日本画の展示があり、魁夷を研究するボランティア学芸員の詳細な解説に、魁夷への熱い想いを感じさせられた。
                     2018年11月会報(北澤美術館)
 
最後は、選択で諏訪湖間欠泉センター周辺の散策か、諏訪の地酒「眞澄」の試飲だ。「眞澄」の試飲には24名が参加し、320円で「純米吟醸辛口生一本」、「山廃純米吟醸ひやおろし」、「純米大吟醸山花」など5種類の「眞澄」を味わった。純米酒が喉を越えて食道を走る心地良さが堪らない。ここでしか飲めない酒もあり、この試飲を最大の目的としていた人もいたとか……15分間ほどのお楽しみだったが、皆満足感に溢れ、土産の「眞澄」を手にしていた。
2018年11月会報宮坂酒造   2018年11月会報野外学習会(間歇泉1)

 
定刻の午後4時に北澤美術館駐車場を出発し、中央高速の車中から東の空に上った左側がやや欠けた「十四夜の月」を眺めながら、一路、国分寺への帰路を進み、渋滞に巻き込まれることもなく、予定より20分早く午後6時40分、93名を乗せた2台のバスは国分寺駅南口に到着した。
2018年11月会報野外学習会(諏訪大社2)
   2018年11月会報野外学習会(諏訪大社1)
 
メニュー
アクセスカウンター
リンク