欅の木33 8月会報(2018年) - 欅友会
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8月会報(2018年)

                                                                                 
                          2018年8月会報ハイビスカス2
 
                                                                                   8月会報(2018年)              



「お知らせ」

2018年8月会報(バス旅行)

①『野外学習会』の参加者募集

本年度の野外学習会は、7月の会報でお知らせしたとおり、長野県の諏訪湖周辺を探索します。岡谷蚕糸博物館では、絹文化の起源からシルクの魅力、日本製糸業の沿革、女工の仕事や生活などが紹介され、明治5年に富岡製糸場に導入され唯一現存しているフランス式繰糸機が展示されています。さらに、併設されている株式会社宮坂製糸所で製糸生産現場の工場見学をします。北澤美術館は、アールヌーボーを代表するエミール・ガレの「ひとよ茸ランプ」をはじめ、アールデコで知られるルネ・ラリックらのガラス工芸品1千点のほか、東山魁夷らの日本画2百点を所蔵しています。秋の一日、我が国蚕糸業の歴史と光り輝くガラス芸術の饗宴をじっくりとお楽しみください。

◇野外学習会の概要
1.日  時 2018年10月23日(火) 7時00分 JR国分寺駅南口集合(いずみ観光バス2台)
  18時40分(予定) JR国分寺駅南口解散
2.見学先等
 7:15 出発 国立ICより中央高速。談合坂SA・諏訪湖SAで休憩。
 10:25 岡谷蚕糸博物館(岡谷市) 蚕糸業の歴史を学び、手作業での糸取りの工程を見学。
 11:50 諏訪大社下社秋宮(下諏訪町)「天覧の白松」の三葉の松を財布に入れると金運招来。
 12:50 峠の釜めし本舗 おぎのや諏訪店(諏訪市) 名物「峠の釜めし」で昼食。
 13:45 北澤美術館(諏訪市)ガレやラリックのガラス工芸、東山魁夷らの日本画を鑑賞。
 15:05 諏訪五蔵(麗人などの地酒)(諏訪市) 杉玉を掲げた五軒の造り酒屋街を散策・試飲。
 18:40 帰着 諏訪ICより中央高速。双葉SAで休憩。

3.会  費 6,000円(事前振込。バス代、博物館・美術館入館料、昼食代、保険料を含む。)

4.募集人員 98名(先着順)

◇野外学習会の申込方法 

1.申込日時 8月27日(月)午前10:00から午後1:00まで、次の電話番号で受け付けます。(電話番号は会報ご参照)
 それ以降、28日午後9:00までは①の山岸 信雄が受け付けます。
            ① 山岸 信雄   ② 川崎  守  ③ 増田 保武  ④ 中村 俊雄  
2.定員(98名)に達し次第、受付けを終了します。
3.定員に余裕がある場合は家族・友人の参加もできます。申込時に会員名に加え家族・友人の氏名をお申し出ください。
4.会費の振込 9月30日(日)までに1名当たり6,000円を次のとおりお振込みください。同伴者(家族・友人)の分は、会員名で一括してお振込みください。(昨年と異なり、払込取 扱票は送付しません。)
① 郵貯銀行の口座をお持ちの方
    郵便局のATMから通帳又はカードで、 口座番号   口座名  欅友会  (振込手数料は無料)
② 郵貯銀行の口座をお持ちでない方
    郵便局のATMから備付けの払込取扱票で、口座番号   口座名  欅友会 (振込手数料は80円)

③ 障害者手帳をお持ちの方は、入館料の全額又は半額が減額されますので、お申し出ください。 
④ 10月9日(火)以降のキャンセルは、会費の全部又は一部をご負担いただきます。
5.参加者名簿等を含む詳細は、10月の会報にてお知らせします。




②2018年度学習会出席者数

2018年8月会報本年度出席者分析
本年度学習会出席者は延べ2,305名、その内10回皆勤されたのは27名(男性19名、女性8名)、
9回出席者は51名(男性37名、女性14名)でした。






◎2018年7月7日(土)学習会の要旨

2018年8月会報松永先生ⅰ

日時と場所:2018年7月7日(土)午後1時30分~3時30分 東経大E-102号教室にて
テーマ:「フェイクニュース」の新しさとは何か―メディア史の視点から
講師:松永智子先生(東京経済大学コミュニケーション学部准教授)
出席者:204名(会員:男性140名、女性55名, 非会員:男性6名、女性3名)

先生のご要望により、当日ご講演の主要項目のみ掲載させて頂きます。詳細に付きましては8月
会報をご参照ください。

①自己紹介と今日のテーマ
・福岡県筑後地方出身
・京都大学教育学部卒(2009年)
・本学コミュニケーション学部着任(2014年)
・2017年5月欅友会会長と打合せ、問題を整理し設定

②2016年とフェイクニュース(fake news)
 
・アメリカ大統領選で認知、問題化されるように
・「映像紹介」 (フェイクニュースとどう向き合うか)NHK2018年3月放送
  
③インターネット以前からある「フェイクニュース」

・プロパガンダ
・うわさ、デマ、流言
                      2018年8月会報松永先生7

④ネット時代の「フェイクニュース」
  ・ソーシアル・ネットワーキング・サービス(SNS)の展開とスマートフォンの普及
・拡散を助長するアクセス至上主義
・普段の検索行動から興味関心が類推され、それに合った情報が送られる。

⑤トランプ大統領誕生以後の「フェイクニュース」

・新しいメディア不信:”You are fake news“CNN,NYTなどリベラルメディアを攻撃

⑥どう対処すればよいのか
 
・ファクトチェック(真偽検証)への努力
・市場原理で動くメディアの限界を知り、「公益」に資するメディを支える仕組み作りが必要
・地方紙への期待
2018年8月会報松永先生(われらの子ども)

⑦わたしたち「受け手」が問われていること

・「共感」への警告:ポール・ブルーム(発達心理学者)「反共感論」(2016)
・「真実」への警告:森達也(2017)

“「事実はない。あるのは解釈だけだ」(ニーチェ):真実か偽りか。その二極化が進行して狭間が消える。むしろそのほうが危険だ。情報はすべて真実とフェイクの狭間にある。その意味を持つことが、情報リテラシーの第一段階だ。”
                   2018年8月会報松永先生6

(質疑応答)                   

                                     (文責:天野 肇)





◎2018年7月21日(土)学習会の要旨

2018年8月会報長谷川先生1

日時と場所:2018年7月21日(土)午後1時30分~4時  東経大B301教室
テーマ:映画を読む会 「Once (ワンス)ダブリンの街角で」
講師:長谷川倫子先生(東京経済大学コミュニケーション学部教授)
出席者:192名(会員:男性130名、女性46名、非会員:男性6名、女性10名)

①映画について

2018年8月会報ONCEダブリンの街角で

Once(ワンス)ダブリンの街角で
主演:グレン・ハンサード
脚本:監督:ジョン、カーニー


この映画のオリジナルのタイトルは「ONCE(ワンス)」ですが、日本では舞台となったアイルランドの首都ダブリンの名称がつけられています。主人公のストリート・ミュージシャン役の男性(グレン・ハンサード)と並んで重要な役を演じるのは、チェコのシンガーソングライター、マルケタ・イルグロヴァで、この映画出演時は若干19歳でした。

この映画は実際にミュージシャンであるグレンが、演奏旅行の折にマルケタと出会った事実から映画のシナリオがつくられました。無名の監督による低予算の映画であったこともあり、最初に上映された映画館は、全米でわずか2館でしたが、その評判が口コミで広がり132館にまで拡大され、大ヒットとなりました。

その人気から、ミュージカル作品としても上演され、ニューヨーク(ブロードウエイ)に続き、ロンドン(イーストエンド)にも登場し、そのブロードウエイ作品は、トニー賞を受賞しています。日本では2007年にこの映画が上映されましたが、ミュージカルも2014年に東京で上演されています。

ダブリンの街で出会った男女が音楽を通じてお互いの心を通い合わせていくさまを、その街並みや風景とともに描かれている映画です。
②アイルランド、映画の背景

2018年8月会報ユニオンジャック12018年8月会報ユニオンジャック22018年8月会報アイルランド国旗



アイルランドという国を理解するのに大事なのはイギリスとの関係です。イギリスの正式名称は、「グレートブリテン北アイルランド連合王国」ですが。国旗の成り立ちから見ても、アイルランドはかつて英国に属しており、独立まで困難な道のりをたどってきました。

アイルランドの人びとの苦悩はオリバー・クロムウェルによってはじまりました。イギリスでは17世紀に議会派と王を支持する人の対立によって市民革命が起きました。この時に、クロムウエルによって征服されたアイルランドの人びとは、資産を没収され、不在地主の下で働くことになりました。

もともとアイルランドは土壌に恵まれないところで、ジャガイモが大切な日々の糧でしたが、1840年代にジャガイモの不作が続き、餓死するひとたちまで現れ、たくさんのアイルランド人がアメリカに移住します。アメリカに渡ったアイルランド人で初めて大統領になったのはケネディ大統領です。

アメリカのカントリー音楽はアメリカに移住したケルト音楽の流れを継ぐアイルランドの人びとの民謡が、黒人のゴスペルや賛美歌と融合したものと言われています。テネシー州ナッシュビルがそのメッカであり、1960年代に一大音楽産業となりました。このカントリー音楽は、戦後の日本では米軍キャンプなどで演奏され、日本人にもなじみのある音楽となっています。

もう一つ映画で注目したいのは、移民の人たちです。ロンドンに住んでいた時も、大家さんのところに通って来ていたクリーニングレディはアフリカ出身の女性でした。この映画の中でも、チェコからの移民の女性が登場します。

③ 2017年1月・ダブリンの旅から

            2018年8月会報ダブリン

2017年1月にダブリンを訪れた折の写真をご紹介しましょう。

1.イギリス統治時代の影響が残る町並みです。
2018年8月会報ダブリン風景1


2.映画の冒頭で登場する公園です。
                      2018年8月ダブリン公園


3.映画に出てくる楽器屋さんです。
2018年8月会報ダブリン楽器屋


4.1月のダブリンでは音楽祭が開催中でした。どのパブからも軽快な音楽が聞こえてきました。
                      2018年8月会報ダブリンのパブ1


5.トリニティカレッジの図書館
2018年8月会報トリニティカレッジ


6.偶然入ったレストランでイースター蜂起(1916)の人たちの写真や胸像を見つけました。民  間人も加わった独立への戦いでしたが、結局弾圧されました。この建物は植民地時代にはイギリスの大手銀行として使われていたそうです。
2018年8月会報レストラン1 2018年8月会報レストラン2




7.アイルランドの問題は今でも未解決です。イギリスでは1960年代にIRA (Irish Republican Army)のテロが激化しました。この写真はロンドンのシティにある教会跡地です。IRAの爆破で破壊された教会が今は難民支援の拠点として活用されています。
2018年8月会報協会2 2018年8月会報協会1




【質疑応答】
Q1:ビートルズはリバプールの出身、ダブリンの対岸にある。彼らの曲にアイルランド影響、オリジンはあるのでしょうか。
A1:ケルトの音楽はこの地域の人びとの深層に根付いているとおもいますが、彼らは戦後世代であり、アメリカのポップ音楽で育ったこともあり、その影響が強いと思います。

Q2:アイルランドは(歴史的問題から)イギリスをよく思っていない。大戦中、ナチスを支持していたでしょうか。
A2:このあたりの事は熟知していないのですが、第二次世界大戦中のドイツ軍の攻撃によって英国は甚大な被害を受けます。その勢いは対岸に迫っていて、ナチスを支持することはなかったのではと思います。
                      2018年8月会報長谷川先生風景4

猛暑にもかかわらず、キャンパスにお運びくださりありがとうございました。欅友会のますますのご発展と皆様のご健康とご活躍を祈念いたします。 コミュニケーション学部 長谷川倫子
   
                                      (文責:池田茂雄)




◎会員の声

「社会と繋がる」
                                  吉田 眞

■ 社会活動への参加

仕事中心の生活を卒業して時間が経ちますが、企業と大学でのICT(Information and Communication Technology)と教育の経験と、国内・外の友人・知己という財産によって、現在でも各種非営利法人の役員・顧問としてボランティアで社会と繋がった活動をしています。
主な活動は、組織運営や技術検討で職業人時代と大きくは変わりません。しかし、対人関係と価値観は、利益追求の企業時代とは違って(大学には似たような面もありますが)フラットな協働・交友関係であり、大変気楽に楽しんでいます。

個人的には山・街歩きが好きなので、数年前から某NPOの「歩きの会」でテーマを持った街・歴史散歩に参加しています。この会は自由度が高く、参加者の経歴や年齢は全くバラバラで、多様な交流ができることも気に入っています。
小生の専門は科学技術分野ですが、社会文化の分野にも昔から興味がありました。特に、国際協力活動が業務に含まれ、さらに管理・経営が業務となってからは、技術だけではなく人間要因と社会の視点を併せて実践するようになりました。 

■ 人間(個人)と社会

人間は社会的な動物であり、生まれるとまず親・家族と接します。成長するに従って、学校生活で級友・教師と接し、日常生活でご近所や商店など地域コミュニティの人々と接し、社会に出ると会社等で上司・同僚(その後に部下)及び組織と接します。
人間は、自分自身のこと(一つの事例という意味で“特殊性”)しか判りません。しかし、自分一人では生きていけず、社会(コミュニティ、自治体、国など)を機能させている共通的なもの(規則・慣習などのいわゆる“普遍性”)を受け入れる必要があります。人間は成長しながら随時、置かれた環境や局面に応じてこの両者の「折り合い」をつける必要があります。[1]
現代では、一人の人間が複数コミュニティに異なる人格で属することも普通です。さらに、コミュニティの性格の多様化[2]世界情勢の激動によって、個人と社会との「折り合い」をつける際の軋轢が大きくなっています。

■ 「折り合いの付け方」における問題

一つは、コミュニティ自体の閉鎖性です。
社会・コミュニティの普遍性は“内部での”普遍性・共通性なので、外部から見ると独自のしきたり・文化になります。ともすると、同じ価値観・規範の「ウチ」に閉じて「よそ者」を排除するようになります。そして、「ウチ」の論理を守らせる「タテ社会」を構成するようになります。コミュニティの継続的な発展には変化と多様性が必須ですが、これは閉鎖性と相反します。
これはいわゆる「ムラ社会」の問題です。日本の社会はこの典型ですが、興味深いのは、本来オープンであるネット社会においても、SNSによって「ムラ」ができ、他者が“見えなく(時には意図的に見なく)なる”、同じことが起きていることです。

二つ目は、コミュニティの性格との関係です。
コミュニティの分類の一つに「生産のコミュニティ」と「生活のコミュニティ」があります。[2]前者は職業生活に関係し、後者は私的個人生活に関係します。ところが、最近の科学技術、社会・経済の進展によって、この基本も変化しつつあります。情報化社会の急速な進展によって産業構造が劇的に変化し、現在では広い意味のサービス業が主体となっています。
表1 就労人口の割合[3]
2018年8月会報会員の声(表)

これにより、生産のコミュニティは従来の人間対機械・自然の意味を変えて、人間対人間の意味合いを含むようになり、生活のコミュニティとの重なりが進んでいきます。個人の属するコミュニティの数も増え「折り合いの付け方」もそれだけ必要となります。
                           2018年8月会報グローバリゼーション1

三つめは、グローバルと国家の関係です。
経済的な活動(“欲望”)は市民社会を基礎にして発展しました。これが、政治的な側面である国家(“思考”)の境界を超える場合、国際取引・貿易となりますが、グローバリズムとネットの発展とともに国の境界が希薄になる場面が増えています。一時は、あらゆる領域でグローバリズムが席巻するかに見えましたが、(反)移民、格差の拡大など様々な矛盾や問題によってナショナリズム(国家)との衝突が急激に顕著になっています。グローバル対ナショナルの関係の混乱は、経済、政治、社会などの局面で、今しばらくは続くと思われます。

「欲望」のためのではなく「足るを知る」経済活動、これに合った社会活動を基礎として、例えば江戸末期の訪日外国人が見たような生活[4]を参考にして、自己実現を目指すことが一つの考え方ではないでしょうか。

[1] 東浩紀:「ゲンロン0 観光客の哲学」、株式会社ゲンロン、2017年4月
[2] 広井良典:「コミュニティを問いなおす ― つながり・都市・日本社会の未来」、ちくま新書、2009年8月
[3] 厚生労働省:「産業構造」 http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/13/dl/13-1-4_02.pdf
[4] 渡辺京一:「逝きし世の面影」、平凡社ライブラリー、2005年9月





A2018年8月会報原稿模様B2018年8月会報原稿



12018年8月会報原稿募集


今年の特別企画(10月号~12月号掲載予定)の原稿を募集中しています。
テーマは「スポーツとわたし」です。
好きなスポーツ、熱中したスポーツ、今親しんでいるスポーツ、好きな選手、
スポーツ観戦記など、スポーツにまつわる話をお書きください。



    
◎会報は 例年通り9月は休刊させていただきます



                          2018年8月会報うちわ12018年8月会報うちわ2



(編集後記)

7月には全国的な猛暑と豪雨に襲われましたが、皆様方には被害はありませんでしたか。東経大キャンパスでの学習会は全講座をつつがなく終了しました。欅友会は東京経済大学より教室・設備・備品の使用、校務職員による会場・受付の設営などを無償で提供していただいております。本年度学習会終了に際し、ご厚意に感謝いたします。
野外学習会の申込日は8月27日(月)午前10時から先着順で受け付けます。お申し込みをお忘れなく。

会報は9月はお休みをいただき、10月からは特別企画「スポーツとわたし」の掲載が始まります。募集を開始して待っているだけでは原稿は集まりません。さりとて「書いてください」も度重なると鬱陶しがられます。歴代編集者の最大の悩みは必要な原稿数を揃えることでした。「暑すぎて書く気がしないよー」とおっしゃらずに、編集者を困らせるほど多数のご投稿をお願いします。それでは10月にまた。                      
                                    (編集長 大崎尚子)
              

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