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会員の声

◎会員の声①

4月会報しだれ桜1

「春の俳句」
                                 加藤 武夫


俳句は、四季折々の風物・人事を季語に託して十七文字で詠むという素晴らしい世界です。私は、その中でも春が大好き。春は季語がいっぱいです。これまでに詠んだ俳句の中から、新聞紙上等に掲載され、またテレビ放映、ラジオ放送された中から、春の句を選んでご紹介させていただきます。

「無造作に 馬穴に売られ 桃の花」        読売新聞 読売俳壇掲載
近所に広大な屋敷林を持つ農家があります。春になるとその屋敷林は、花の園にかわり、私
は、毎年、その花の園を楽しみにしています。
 媼の余技なのか、折々の花枝を切り取り、馬穴に放り込むようにして露店売りをしています。子供時代にタイムスリップしたような風景です。

「菜の花や 地平に果つる 黄の記憶」 NHKテレビ 俳句茶房放映
私の子供時代の故郷の記憶を詠みました。
私の故郷は作家・丹羽文雄氏と同郷、三重県四日市です。丹羽文雄は小説「菩提樹」等に
書いておりますが、昭和30年頃までの四日市は、それこそ春になると菜の花で埋まってお
りました。私はその真っただ中で育ったのです。地の果てまで菜の花の黄色で埋められて
おりました。残念ながら今は見る影もありません。四日市を離れて五十数年になりますが、
未だにその記憶だけが鮮明に残っております。

「押し込まれ やがて押し出す 花筏」      読売新聞 多摩文芸掲載

「耐えきれず どっと堰切る 花筏」     読売新聞 多摩文芸掲載
国分寺崖線の下を流れる野川は、私の散歩道。東京にもこんな素敵な川が流れているかと思う
と、うれしくなります。春は特に素晴らしいですね。
花が咲き、散り際それが淀みに堰き止められ、花筏となって、やがて耐えきれずに流れ出す様
などを見ているだけで癒されます。大鷺、中・小鷺が小魚を狙っている様を見るのも楽しみの
一つです。

「春風や 東山道の 武蔵道」         読売新聞 多摩文芸掲載
国分寺伽藍史跡の西側を、南北に走っている東山道の遺跡道が残されております。私は、いつもその遺跡道を通ってスポーツジムへ通っております。春風を受けて自転車を漕いでいると、大袈裟ですが生きている喜びを感じます。春は素晴しいと思います。

「風花や 鈴鹿の山を 越えてきし」 NHKラジオ 文芸選評放送
風花は冬の季語ですが、早春のまだ寒い日、故郷の鈴鹿颪に乗って舞い散る風花が、春寒の記
憶と共に鮮明に残っております。

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